テンカラーズ&木村一成写真事務所公式サイト アマゴンスキー on the web テンカラ雑記2008年版 その5

「つかの間の楽園



7月の初旬、奥三河にある太田さん手作りの別荘で行われた「鮎と蛍」の会に行ってきました。
鮎釣りも達者なメンバーがそろい、釣りたて新鮮な鮎をしこたま食べました。
鮎って魚はホントにウマイ!
どんな魚よりもビールに合う気がするんです。
近くの川には蛍が乱舞し、タジマッチの愛娘Yちゃんは蛍をつかまえてご満悦。
しかし、一週間ほどしてその蛍は虫かごの中で死んでしまったそうです。
「ホタル、なんで死んでしもたん?」とYちゃんが言ったとか言わないとか。


右から、原さん、石原魚屋のおっちゃん、三州縄文人荒川さん、虫クン、家主太田さん、タジマッチと奥さんとYちゃん、アマゴン、小出のタカさん。

蛍の時期が過ぎると梅雨も明けて夏本番!
忘れることなく今年も暑い夏がやってきました。
というか、いきなり暑い!暑すぎる!
そこで暑いときはあそこしかないという、標高1600m以上のイワナの楽園へ行ってきました。
極楽とは暑さ寒さがない世界なんだそうです。
というなら、そこはまさに極楽。
台風で峠が崩落し、昨年、一昨年は通行止めになっていましたが、今年めでたく開通しました。
まるっと2年は釣り人が入っていないはずなので、イワナが大繁殖しているのでは、とかなり期待してました。
しかし、近くのキャンプ場管理人のおじさんがいうには「道路の開通前から地元の人は勝手に入って釣ってるに」だって。
ずっと下流から川伝いに遡行してくる人も多いとのこと。
ま、釣果はあんまし期待できない予感が・・・。

3年前と同じ場所で写真を撮りました。
釣行メンバーも同じ。
今にも崩れそうと思いきや、3年前とさほど変わっていません。
ここクリックして比較してみてください。


清冽な水は以前のままでしたが、全体に浅くなっていました。
台風のときは相当な出水だったと思われます。


いかつい顔つきの9寸イワナ。
純血かどうか不明ですけど、白点は目立たず虫食い模様もなくヤマトイワナっぽい魚体でした。


やさしい顔つきの尺イワナ。
白点が多いニッコウイワナタイプ。


虫クンが釣った泣き尺イワナ。
尾ビレの上部が切れていますね。
仲間にかじらたのか、鳥にやられたのか?


イワナの心が分かるようになったというサウスポー大野も快調に釣ります。
良型イワナが竿を絞っています。


帰り道、ガレ場を突破して勝利のバンザイ。
歩き疲れてはいるものの、いい釣りができてみんな機嫌がよろしいようで。


そこそこ釣れたのですが、実はもっと釣れると思っていたのです。
何せ2年も人が入れなかった(公には)のですから、一人3桁は軽くいけるか、なんて踏んでいたのですが・・・。
でも涼しい場所で快適に釣りができ、美しいイワナたちが遊んでくれて満足です。

10日ほど経ってから楽園へもう一度と思い、虫クンと二人でまた行きました。
ところが、イワナの楽園はここだっけ?と思うほど釣れなくなっていました。
減水して魚が神経質になったことも一因でしょうが、3連休の後ということで釣り人の影響を強く感じました。
相当数、抜かれちゃったという印象です。
川には釣り人と思しき足跡だらけ。
ついでに熊の足跡も。
そしたら本当に川原でツキノワグマに会いました。
距離にして15mくらい。
虫クンが熊に「お〜い!」と声をかけたら、ヌッと立ち上がるではないですか!
立つと虫クンと同じくらいの身長です。
意外とデカイ、こりゃヤバイ。
黄ばんではいますが、くっきりとツキノワが見えます。
とりあえず、にらめっこ。
カメラを取り出そうとしたら、そそくさとクマのほうが逃げていきました。
怖いけど神々しい存在感に圧倒され、美しいとまで思いました。
写真撮りたかったなぁ。


アッいう間に魚影が少なくなったようで、二度目の釣行は苦戦しました。
少しだけでしたが綺麗なイワナに出会えて良かったです。
でも顔に疲れが滲んでいます・・・、フウ。(虫クン、撮影)


  

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