てんから幹太君快心の一撃、本流アマゴ28センチ!!
ところでそのブラックバスみたいな持ち方、なんとかならんですか。
2002年3月29日、テンカラ雑記に「私の釣友たち その1」という記事をUPし た。「その1」があるなら「その2」があるのが道理であって、早くUPしなけりゃと思うものの暇ができずにいた。ついに、次のまだぁ〜、という催促の声がどこからともなく聞こえてきて、そんだらばいっちょ書くかぁ〜、と重い腰を上げたのである。なぁんて、スイマセン、実はその1があったことを忘れてました。
今回紹介するのは、てんから幹太君ことカンチャンである。私の拙著にもこのHPにもちょくちょく登場してもらっているので、それら の記事を読んでください、オワリ。 (お〜い、手抜くな!)
・・・続けます。
カンチャンとはもう10年以上一緒にテンカラで遊んできた。考えてもみれば長い付き合いになったものだ。
カンチャンは生来の理論家の
ようで、テンカラの方法論もきちんと理屈で説明できる人である。というか説明しないと気が済まない人である。この点は前回紹介した大野さんと正反対だ。
だからというわけではないが、テンカラを初めてやろうとする人がいた場合、まずカンチャンを紹介することにして
いる。どんな初心者であろうが、カンチャンの説明はバカに
懇切丁寧だからだ。カンチャンから説明を受けた人は、なぜか明るい顔をしている。様々な疑問
が氷解するんでしょうな、きっと。私や大野さんの説明では大雑把す
ぎてうまく理解してもらえず、だいたい皆さん暗い顔になる。何を喋ってるんだかサッパリ理解できないんでしょうな、きっと。大野さんに至っては、「適当に毛バリ振ってれば釣れるよ」などと言い
かねないし・・・。
私もカンチャンにはいろいろと相談する。フック(ハリ)に関しても彼のオススメであるティ○コ(まるに変な字を入れないでね)の
TMC103BLをよく使うようになった。バーブレスで刺さりがよくてバレにくいという。フックの形状が餌バリのようにアイ(餌バリでいうちチモト)に向
いているのが理想的なんだそうな。ただしこのフックは♯11が一番大きいので、それより大きいサイズを選ぶなら、TMC206BLから選べと教えてくれ
る。・・・まるでテ○ムコ社のまわしもんで
ある。おそらく、がま○つやオー○ーにもいいフックがあるんでしょうけど。
毛バリに関して彼が以前から力説している理論があって、なるほど秀逸だなと思うのは「フックのサイズを変更する
必要はない」というものである。小さく見せたければボディーを寸詰
めにしてハックルの毛も短いやつで巻き、大きく見せたければハックルやボディーを大きく巻くというわけだ。実際、小
さいサイズしか捕食していないケースにもよく出くわすが、だからといってフックを小さくすればハリスまで細くしなければならないので、ラインブレークの原
因になる。だからハリスの太さは変えたくない。ならばフックのサイズは変えずに、毛バリ全体の見てくれだけ小さくすればいい。逆に大きな毛バリで釣りたいこともある。白泡の中など、小さ
な毛バリでは魚に発見してもらえない。しかしフックを大きくすれば、毛バリ全体の重量も重くなってキャスティングが面倒になる。大きなフックは軸が太いか
らハリスも太くしないと切れてしまう。さらに必要以上に太いハリスは流れの抵抗を受けやすいため、シビアな状況ではこれも不利だ。なるほどこの考えなら
フックサイズは1種類で済
む。実際には彼も2〜3種のフックサイズを使い分けているが、使っているのはほとんど♯11くらいではないだろうか。さらに彼の毛バリのボディーはオレンジ一色のみ。どんな大きさの毛バリだろ
うが、これだけである。
カンチャンは、安
定して釣果が得られる場所を見つける名人でもある。いつも釣れる場所なんて都合が良すぎると思われるかもしれない
が、実際にかなり高確率で釣れるのだ。それゆえ、各川に中根淵(カ
ンチャンの名字は中根という)と我々が名付けた必釣ポイントが
存在する。ひとつの川にいくつもそういうポイントを見つけてくれるので、我々は大変助かっている。だから仲間内で入渓する際「今日は第一中根淵に入る
わ」、「そんじゃ、こっちは第二中根に入るね」などと段取りを組むのである。
だがしかし、このカンチャンが発見した必釣ポイントは、必ずといっていいほど翌シーズンにはなくなるというジンクスがある。水害でやられ
るか河川工事でなくなってしまうのだ。毎年「ああ、オレの場所が〜っ!!」と嘆くカンチャンが見られるのである。
カンチャン、また今年もめ
げずに中根淵を探してね。