木村一成写真事務所公式サイト アマゴンスキー on the web 2003年版 No.9

とりとめもないことですが。

 近ごろは何かイベントなどがないと書かないテンカラ雑記であるが、別にネタがないというわけではない。(ってこともない) 本来、常々テンカラに 対して思っていることを気ままに書くためにこの頁を設けたわけだから、ここらでそれらしいことでも書いてみようかなぁ〜。

 でもまぁ、あまりややこしいことを書くのもなんだから、とりとめもないことでも・・・。

 と、その前に、6月初旬に岐阜県揖斐川水系の山奥で熊に遭遇した。カンチャンが釣る後方の河原をトットコ走って山へ消えて行ったが、いやぁ〜ビッ クリ。鉢合わせでなくてよかった。そしてつい先日、同所で釣り人が熊に襲われたというニュースが・・・。ひょっとしたら自分が当事者になっていた可能性 だってある。ハチミツばかりなめてるヤツだと油断してはいけません。一応、熊除けの鈴は付けていたけれど、川の音にかき消されて熊に聞こえないかもしれな い。ああ、コワッ!
 それからマムシを踏んづけそうにもなった。あくまでも我々人間が彼らの棲息域にお邪魔してるわけだから、熊もマムシも猿も鹿も猪もオオスズメバチも居て 当然。
 ご注意を!!

 
ヤバイ!! 入渓する時に踏みそうになっちゃった。
安眠妨害になるかと思ったが、マァ無視するわけにはいかないんで写真撮影。
ネズミでも食ったのかな? 腹が膨れてます。


で、これが上のマムシの抜け殻です、って、ウソ!
ここまで完全体の抜け殻も珍しいかなぁ。財布に入れれば大金持ち。

 ええっと、テンカラは毛バリを使って釣る。フライフィッシングだって毛バリを使うけど、テンカラにはリールがない。竿にラインを直結するってとこ がテンカラのオモシロさのひとつでもある(と思う)。リールがあれば自由にラインが出し入れできて便利なんだけど、テンカラはポイントと自分の距離をシビ アに決めるわけで、この不自由さが魅力なんだなぁ、これが。。

 私は写真を撮ることを仕事にしているが、仕事では多用するズームレンズも、自分個人の作品制作となるとまず使用することはない。やはりこういう時 は単玉と呼ばれる単焦点レンズが一番だ。さらにオートフォーカスも自動露出もあまり使いたくはない。なぜなら、自分の楽しみで撮る写真に便利さや快適さは 要求しないからだ。単玉で被写体との距離をシビアに決め、じっくりピントと露出を合わせるのは楽しいことなのだ。あれやこれやカメラとレンズをいじくりま わしていると、自然と撮影テーマが見えてくる。押せば写るような簡単なカメラだと、写ることが保証されている分、被写体への思い入れが欠如するような気が するなぁ。

 で、テンカラなんだけど、テンカラは合理的な釣りと呼ばれることもある。確かにそういう面もあるが、私は職漁師ではないから合理的な釣りを徹底し て目指す必要はない。趣味なんだから、できるだけプロセスを味わいたいとも思う。だいたい、シーズンを通しての釣果は餌釣りにかなわない。大物を狙うなら ルアーが手っ取り早い。女の子にモテたいならフライでしょうね、やっぱ。(モテるかどうかは人それぞれですが) じゃあ何で私はテンカラを選択したかとい えば、不自由さが気にいったからかな? なんてマゾヒスティックなと思われるかもしれないが、餌はない、オモリはない、目印はない、リールはない、のない ないづくしがよろしい。
 ついでに腕もない、と・・・。
 だからってわけでもないが、ズームレンズがフライフィッシングで、単玉がテンカラなのかと強引に写真と結び付けたりして。やはり距離感を自分で測るのは オモロイですよ。

 では、まったく合理性を捨てたらテンカラはもっと面白くなるかといえば、そうでもない。調子の悪い竿ではイライラするもんね。これは精神的によろ しくない。これは写真でも一緒。いくらマニュアル撮影が好きだといっても、カメラとレンズの基本性能がしっかりしていなくては意味がないのと同じ。毛バリ とラインにはまったくこだわらない自分でも、竿だけは悩んでしまう。好みでいえば胴がしなる軟調子の竿が好きだけど、大物が掛かるとヒヤヒヤする。その 点、硬い竿は大物に強いがキャスティングでは手抜きができない。(軟調子だと手ぇ抜いてるんかい) では中硬調ならいいんでないかいと思うけど、これは当 たり前で面白くない。
 だからキャスティングの時はウンとしなってラインを飛ばし、魚が掛かったらグンッと張りが出るような竿が欲しいなぁ〜。すごく欲しい。誰か作って〜(さ りげにテンカラ大王におねだりしてみる)


そうそう、こうやってポイントとの距離を詰めて行くのだぁ〜。
この時のカンチャンは妙に気合いが入ってますぅ。

 さてさて今の季節(6月)によく使う道具立ては、某社4.0〜4.5mのズーム竿にバルカン4.5号を7.5m、そこにフロロカーボンハリスの 1.5号を1.5mほど。仕掛け全長は約9mとなる。そこに♯6〜♯10のフライフックに巻いた毛バリを結ぶ。はっきりいって、この竿はええ加減にせえ よってくらい硬くて重い。でも、なぜこの道具立てかといえば、本流の幅広アマゴが狙いだから。この時期なれば20センチ前後のサイズをしつこく狙う気はな い。尺とはいわないけど、せめて8寸〜9寸には出会いたいものだ。6月の本流アマゴのアゴは相当に硬くなっていて、上アゴなんかだとしっかりアワセてやら ないとまずバレる。だからこの硬い竿だとガッチリとハリ掛かりしてくれるし、強い引きにも耐えてくれる。それと大きめの毛バリを使用するのは、このサイズ の毛バリを丸飲みできる個体だけを相手にしたいから。でもこれはケース・バイ・ケースで小さい毛バリしか食わなきゃ小さくするけど。しかしこの時期は稚魚 放流も多いので、大きな毛バリにもチビアマゴが食ってきたりする。そういう場合はアワセないで放っておく。コツコツと手感が来るような場合はまずチビだか ら竿は動かさない。型のいいやつは糸フケが出るか、ググーッという手感がくるか、水中でユラッとする。でもここで慌ててアワセてはいけない。竿を前に倒す つもりでラインを送り込んでやってから、ヨイショッとアワセをくれる。賢くなったアマゴは水面で不用意にバシャッとは出てくれない。ほとんどが水中でモッ ソリと毛バリを食うから、アワセも水中でゆっくりシッカリと。するとグーンという手応えが手に伝わってくるはず・・・。

 と、妄想みたいなこと書いてるなぁ・・・。

 梅雨です、雨です、増水です。私、雨男。雨、大嫌い。気持ちいいテンカラがしたいなぁ〜。


あのぉ〜、オタクに用はなかったんすけど・・・。
♯6のフライフックにもガップリいきまんなぁ〜。

 

テ ンカラ雑記目次へ

 ホームへ